DESIGN
この場所にこそ、このマンションを。
京都にある厳しい景観条例に従いながら、
新しい古都の一部となるマンションを。
外観デザインにおいては、京都の厳しい景観条例に
従いながら、堂々たる大屋根の存在感は
“京の邸宅の本流”を、縦横に伸びるマリオンは、
華やぎと共に“建物を堅牢に支える意思”を表現。
また、エントランスホールには京都に息づく“奥ゆかしさ”と
“もてなし”の気風を。
素材を選び、俗は京意匠は取り入れずに
京都を表現する…。
「THE RESOCIA」の美しさの本質が、ここにあります。
伝統ある街並みを引き継ぎ、
そこに、新しいストーリーを創造する。
「リソシエ」シリーズの代表作として、建物が街に新しいストーリーを描き出すデザインを目指して。マテリアルにおいては、すでに風化しているような素材感にこだわり、建物が自然とともにある日本的な表現によって、歳月を重ねるほど美しく感じられるよう配慮しています。すべてに心がけたのはシンプルな美。無理をして京都らしくあろうと飾るのではなく、長く飽きのこない建物をつくることが本質だと考えます。
そこにストーリーがあるから、リンシエの建物は美しい。

「堺町通り二条下る杉屋町」という街並みは古都京都の歴史的香りを持っている。加えて、京都の心の故郷の様な街並みも、斬新で豊かな街に変わろうとしている。この街に、その空気感をリードする建物を、言い換えれば、古い街のムードを壊さず、しかし迎合するのではない。これこそが建物具体化のスタートだった。2階には小庇を設け複数か所のマリオンが上階の荷重を受けており、5階床までは2枚の長い縦の壁が5階梁を支えている。最上階は荷重からは解き放たれ天に昇華するような軽さを示す。建物の構成を表現することが、見る人々に安心感を与え、知らずと建物が持つストーリーの中に入っていきます。ストーリーのある安心感のある建物、しかし案外どこにもなくよく見ると斬新であり、しかし古い街並みにマッチし、尚かつ景観をリードする。それこそが年月を経ても魅力がある、いつまで経っても住み続けたい建物のエッセンスなのです。「どんな人が住んでいるだろう」とふと振り返るような建物、何気ないけれど見る程に印象に残る。それが私たちの目指す建物なのです。

一級建築士事務所 株式会社ディーエー総合計画 代表取締役 田丸善三